皆さん、川崎フロンターレというチームを知っていますか?
2017シーズンから2021シーズンの5年間で4回のJリーグ優勝を収めており、多くの選手が海外挑戦や日本代表に選出されています。
そんな川崎フロンターレの強さの秘密に迫った時に無視できないのがJリーグ屈指の企画力です。
川崎フロンターレは他クラブと比べても年間で行うイベントの数、そしてイベントの質がまるで違います。
2023年は「ホームスタジアムでの全試合で何かしらのイベントを行う」という宣言もしていました。
今回はそんな川崎フロンターレの企画力の秘密に迫りたいと思います。
Jリーグ屈指の企画力が生まれた原点
川崎フロンターレはJリーグが発足してから5年後の1999年にJリーグへ加盟しました。
ホームスタジアムは当時ヴェルディ川崎(現:東京ヴェルディ)が使用していた等々力スタジアムを使用しております。
現在の川崎フロンターレを考えると、Jリーグに加盟してからすぐに人気があったと思いそうですが実は苦労の連続でした。
上記にも記載していますが、川崎には元々ヴェルディ川崎が本拠地としていました。
しかし、ヴェルディ川崎は東京に本拠地を置くことが悲願であり、2001年に東京に移転してしまいました。
東京ヴェルディの移転の地域移転について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
そんなときに出てきたのが当時JFLからJリーグに加盟した川崎フロンターレでした。
ヴェルディ川崎の移転もあり、川崎フロンターレに対する地元の人の愛着や期待値はそれほど高くありませんでした。
「川崎フロンターレもいずれは別の街に移転するんでしょ?」
もしかしたそんなん思いが心のどこかにあったのかもしれません。
そこでスタッフが話し合って出した結論が「地元の人たちに愛されるクラブを作る」ことでした。
企画作りで外せない3つのポイント
1つ目が「川崎」というキーワードを入れることです。
様々なこれまで様々な企画を行ってきましたが、その原点は「地元の人たちに愛されるクラブ」です。
月に1回の行われるサポーターとの定例会で一緒に企画を考えることもあれば、大学生のボランティアスタッフが企画を立案することもあるそうです。
また地元の企業や教育機関とコラボした企画もこれまで多く行なっていることからも「川崎」というキーワードを意識していることがわかります。
2つ目が「社会性」があるかどうかです。
企画したイベントの内容が社会貢献しているかということも重要な要素になります。
ただ単に「面白い」という企画ではここまで地元の人に愛されなかった思います。
その社会貢献で代表的なイベントが「陸前高田ランド」です。
これは震災復興支援として毎年行われており、陸前高田の名産品を試合の日にスタジアムの広場で屋台を出すといものです。
これは陸前高田の震災復興支援とともに「販路拡大」にも貢献したそうです。
そして3つ目が「話題性」です。
世の中にインパクト残せる内容か、またゲストを呼ぶ場合も同様にインパクトを与えられる人物かも注力しています。
旬のテーマをすぐに取り入れ実行することでファンやサポーターからは「次はどんな企画が来るのだろう」という期待が生まれスタジアムに足を運ぶという好循環が生まれています。
この3つがうまく組み合わさることで、ファンやサポーターの心に残るイベントができているのです。
これまで企画したイベント3選
2016年 漫画『宇宙兄弟』及びJAXA(宇宙航空研究開発機構)とコラボ
等々力陸上競技場で、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の大西卓哉宇宙飛行士と生交信を行ったり、選手が宇宙服を着て写真撮影したり、外の広場に宇宙に関するブースを出展したりと、大盛況のイベントでした。
2008年 漫画『GIANT KILLING』
9月20日開催の多摩川クラシコ(対FC東京)のポスターイラスト、およびトレーディングカードにツジトモ書き下ろしで同作の登場人物『達海猛』のイラストが使われたイベントでした。
2018年 ハロウィン選手の仮想
2018年にホームゲームが1ヶ月ほど空くことがあり、その時に行なったのが「ハロウィン企画」です。
選手が仮装した社員をチームの公式Twitterで日替わり投稿するイベントだったのですが、このイベントはテレビでも取り上げられ話題となりました。
まとめ
これらの取り組みは地域からだけでなくJリーグからも高い評価をされており、10年連続でJリーグ地域貢献度ランキング1位の評価をされています。
もうすぐ2022年シーズンが始まりますが、今年も川崎フロンターレの戦い、また企画力に期待して見ていきたいと思います。
その他のJリーグクラブの実例を知りたい方はこちらをご覧ください。
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